サスティナビリティへの
取り組み

土崎港ばやし保存港和会は、ステークホルダーと共にサスティナブルな保存会活動を実践していきます。

1. 土崎港ばやしの技を受け継ぎ、次代へつなぐ

 港ばやしは、佐竹慶宣公が常陸太田から秋田へ御国替えになったころから始まったとされ、土崎港の曳山行事と共に、なくてはならない民俗芸能です。
 私たちは、先輩諸氏が永い星霜を経て守り続けてきた正調港ばやしを次の時代へ正しく残すという使命と責任があります。今もなお成就せぬ師匠たちの熱い(おも) いを忘れず、真正性を担保しサスティナブル(持続可能)な保存活動を実践して正調「港ばやし」を次の時代へつなぐ活動に取り組んでいます。

2. 伝承と保存

(1)地域に密着した伝統行事の継承
 土崎港の方々と一体となり曳山行事を始め年中行事に参加し、港ばやしを守り、活かしていくことで地域社会との絆を深めていきます。

土崎神明社祭の曳山行事や関連行事への参加、協力

「港ばやしが聞こえる町」として祭典前の土崎神明社での屋外練習の継続

(2)港ばやしの技術と知識の継承
 基本姿勢による太鼓打法、楽器の基本リズムや禁じ手などの技術伝承に加え、太鼓、篠笛、三味線、小鼓、摺鉦の取り扱いや音色の調子合せ、演奏時の心構えなどを伝えます。

昭和22年(1947年) 和合谷直蔵が家元制を廃止し保存団体の結成を指示

昭和22年(1947年) 和合谷慶宣が港和会初代会長に就任

昭和31年(1956年) 港和会師匠らが消滅寸前の湊剣ばやし、加相ばやしを復元

会員による定期練習会 通年/月2回(~継続)

練習希望者(練習生)に対する基本の指導 通年/月2回(~継続)

(3)デジタル技術を活用した記録の保存
 師匠の演奏技術法や現状の演奏技術法をデジタル記録・保存していきます。また、当会の活動内容をWebやSNSで発信し新たな興味層を開拓します。

平成9年(1997年) 創立50周年記念事業として港ばやしCD制作

令和元年(2019年) 土崎港ばやし保存港和会「第1回特別公演~港ばやし令和に轟く~」を北部市民サービスセンター(キタスカ)で開催

令和4年(2022年) 土崎港ばやし保存港和会公演「港ばやし演奏会~伝統を受け継ぐ三味線の調べ~」を北部市民サービスセンター(キタスカ)で開催

令和元年(2019年) 過去映像、音源のデジタルアーカイブ化(CD/和合谷慶宣初代会長の三味線、笛/ラジオ音源等)

平成9年(1997年) 今後記録する映像(曳山行事、各種演奏、公演会、練習等)

(4)教育機関との連携
 小中学校の授業や課外活動で子どもたちが港ばやしを体験することにより、土崎港の伝統と文化を大切にする心を育て、次世代の担い手を育てていきます。

令和5年(2023年) 第91回全国盲学校弁論大会全国大会出演

土崎小学校港ばやしクラブ指導 40年以上(~継続中/延べ受講児童数約400名)

土崎小学校5年生「港ばやしの講話と体験学習」 10年以上(~継続中/延べ体験児童数約300名)

港北小学校港ばやしクラブ指導 40年以上(~継続中/受講児童460名推定)

土崎中学校港ばやし指導 20年以上(~継続中)

秋田県立盲学校(現:秋田県立視覚支援学校)港ばやし指導 10年以上(昭和62年~)
平成9年(1997年)祭典にて港和会とともに曳山で演奏

秋田県郷土芸能発表会出演指導 20年以上(~平成26年)
平成26年(2014年) 「第38回全国高等学校総合文化祭いばらき総文」へ秋田県代表として全国大会出場指導(茨城県)

平成14年(2002年) 秋田大学教育学部研究テーマとして港ばやしの演奏指導、モーションキャプチャー解析等協力(以降平成24、25年)

(5)文化団体や公共機関との連携
 秋田県内の民俗芸能継承団体や関係機関と連携し、総力で港ばやしの保存と活用を推進します。

昭和37年(1962年) 秋田市文化団体連盟行事にて港ばやし演奏(現在も継続中)

昭和44年(1969年) 秋田県民俗芸能協会設立に参画

昭和51年(1976年) 文化庁主催「第18回北海道・東北ブロック民俗芸能大会」出演

昭和55年(1980年) 秋田市文化会館こけら落としで交響曲「明日の風」出演

平成4年(1992年) 第16回秋田県民俗芸能大会出演(昭和53年第2回大会、平成24年第35回大会出演)

平成10年 秋田県民カレッジ講座において、浅見國松(当時会長)が港ばやしについての講師を務める

平成14年(2002年) 第17回国民文化祭・とっとり2002「こども伝統芸能」指導引率(鳥取県)

平成20年(2008年) 土崎公民館主催「ふるさと発見セミナー」にて港ばやし指導

平成23年(2011年) 秋田県芸術文化協会創立50周年祭出演
第1回キタスカまつり出演(以降、毎年出演) ※土崎公民館まつりから連続出演

平成25年(2013年) 文化庁補助金事業「土崎神明社祭の曳山行事全容紹介DVD制作」協力
文化庁補助金事業「港ばやし教則用DVD制作」協力(港ばやし演奏の基本、港ばやし演奏収録)
「国民文化祭1年前プレイベント」出演

平成26年(2014年) 花輪ばやし保存と継承シンポジウム出演

平成27年(2015年) アフター国文祭「第1回秋田市文化の祭典」出演(以降毎年出演)
秋田県芸能フェスティバル2015出演(令和6、7年)
角館のお祭りの保存と継承シンポジウム出演(パネラーとして)

平成30年(2018年) 酒田まつり(山形県酒田市)出演(翌年も)
岩手県花巻市郷土芸能鑑賞会出演
秋田市・常陸太田市青年会議所交流会出演
文化庁補助金事業「土崎神明社祭の曳山行事の囃子の保存継承」シンポジウム出演(パネラーとして)

令和元年(2019年) 秋田県民俗芸能協会創立50周年記念事業「民俗芸能公演会」出演
第39回全国豊かな海づくり大会・あきた大会関連行事「豊かな海づくりフェスタinあきた」出演
第50回酒田民俗芸能公演会民俗芸能フェスタ出演

令和2年(2020年) 秋田市観光文化スポーツ部主催「秋のあきたグルメフェスタ」出演

令和4年(2022年) 芸術文化体験プログラム事業「冬休みトライ」にて秋田市内小、中学生参加者へ港ばやし指導(あきた芸術劇場ミルハス) 令和6年も

令和5年(2023年) 羽州街道歴史まつり出演

令和7年(2025年) 東成瀬村芸術文化協会主催「秋田の伝統芸能を堪能しよう」出演

≪加盟団体・役職≫ 令和7年(2025年)10月現在
秋田県民俗芸能協会/事務局長・監事
秋田市文化団体連盟/理事
秋田市北部地区サークル連絡協議会

3. 地域住民の文化意識の高揚

(1)土崎地区の方々と共に文化意識を高める
 港ばやしに関する情報発信や文化財への関心を高めるイベントに参加し、地域の活性化を推進していきます。

昭和33年(1958年) NHK秋田放送局「港まつりのはやし」から港ばやし演奏を全国放送 解説:山崎沸茶氏

昭和36年(1961年) ラジオ東北にて港ばやし演奏を全国放送 解説:藤田渓山氏

昭和44年(1969年) NHK秋田放送局「ふるさとの歌祭り」出演 司会:宮田輝氏

昭和47年(1972年) NHK秋田放送局「県民の皆さんへ」出演

平成12年(2000年) 秋田市シルバー文化祭出演(~令和元年)

平成23年(2011年) CNA秋田ケーブルテレビ取材(練習風景) 令和元年、3年も

平成25年(2013年) JR土崎駅へ設置された「からくり時計」へCD音源を提供

平成28年(2016年) エフエムラジオ「松本英子のサウンドスケッチ」取材・演奏収録(全国10局ネット)

平成29年(2017年) 市政テレビ番組「わがまち大好き秋田市長です」出演

平成30年(2018年) JR土崎駅の発着メロディーにCD音源を提供

令和2年(2020年) 秋田魁新報社、AKT秋田テレビにて感染対策ガイドライン講習会および練習再開を取材

AKT秋田テレビ「港ばやしが聞こえない夏~土崎港曳山まつり~」コロナ禍における活動、感染対策を施しての活動再開を撮影
土崎みなと街づくり協議会制作「ジョヤサが聞こえない街」土崎小学校港ばやしクラブ指導の撮影協力

令和3年(2021年) AKT秋田テレビ「つなぐ~祭りの音色~」土崎小学校港ばやしクラブ指導の撮影協力
土崎民舞扇豊会主催公演(フェスティバル)に運営協力、出演(~継続中)

令和4年(2022年) 秋田魁新報社お祭り特集号協力(翌年も)
ABS秋田放送練習取材
土崎地区市民憲章推進協議会創立50周年記念祝賀会出演

令和6年(2024年) 港和会ホームページ開設、SNS(Facebook、X、Instagram)開設

令和7年(2025年) 月刊エー・クラス7月号表紙撮影
秋田魁新報社練習取材

(2)福祉施設への演奏訪問
 世代間交流や施設利用者へ喜びや懐かしさを届ける活動として福祉施設への演奏訪問を会の事業計画として盛り込み行っています。

平成元年(1989年)ころより病院等への演奏訪問

令和6年(2024年) 施設等での演奏訪問2回

令和7年(2025年) 施設等での演奏訪問5回(令和7年11月現在)

4. 組織運営と資源管理

(1)次代へつなぐ組織運営の構築
 会員の会費のほか行政等の補助金に依存するだけでなく、イベント収入等を「港ばやし保存伝承協賛金」として活用し、経済的自立を確立していきます。

祭典演奏御礼、各種イベントでの謝礼金
※イベント等出演回数
令和元年度 32回
令和2年度 3回(新型コロナウィルス感染警戒レベル引き下げ時の演奏)
令和3年度 11回
令和4年度 13回
令和5年度 21回
令和6年度 29回
令和7年度 17回(令和7年11月現在)

(2)変化する時代への対応
 真正性を大切にしつつ、多様なニーズに応えられるよう単独の太鼓演奏だけでなく、祭典当日の演出や秋田音頭等の民謡手踊りと共演を行います。お客様と出演者が一体となれるような演奏を目指します。(ステークホルダーとの円滑な関係を築いていきます。)

湊剣ばやし、加相ばやしへの振り付け「剣の舞」「扇の舞」

シンボルマークの制定

舞台装置の制作、活用

浴衣制作
※ステークホルダー(全ての利害関係者:演奏を聴いてくださる皆様・遠くで聞いている人・会員と家族)
令和2年(2020年) 新型コロナウィルス感染対策ガイドライン策定と講習会の開催(活動再開時の取材:秋田魁新報  社、AKT秋田テレビ)
毎月2回の定期練習 50年以上(~継続)

 私たち伝承者は、日々の練習に加え、お祭り本番や公の場での演奏を通じて、技術を研鑽し、維持することができます。また、本番での緊張感や観客、聴衆の反応は、練習だけでは得られない貴重で重要な成長の機会となります。伝統芸能は、実際に演奏され、観客と交流することで生き続けます。記録媒体も重要ですが、現場で「お祭り本番として演じる」ことこそが、伝統が現代社会において息づくための最も確実な方法です。
 これからも、地域の皆様のご理解とご協力をいただきながら、サスティナブルな保存活動に邁進して参ります。

5. これまでの活動を通して表彰された会員

和合谷 慶宣

第12回秋田市文化団体連盟章(昭和49年)
秋田県民俗芸能協会功労者表彰(昭和50年)
秋田県芸術文化章(昭和61年)
秋田市文化章(平成5年)
秋田県民俗芸能功労者表彰(平成7年)
秋田県高等学校文化連盟功労者表彰(平成10年)
特別功労文部大臣表彰(平成12年)

舘岡 十郎

秋田県民俗芸能協会功労者表彰(昭和53年)

和合谷 慶三郎

秋田県民俗芸能協会功労者表彰(昭和55年)
秋田県芸術選奨特別賞(平成19年)

筒井 慶次郎

秋田県民俗芸能協会功労者表彰(昭和60年)

浅見 國松

秋田県民俗芸能協会功労者表彰(平成7年)

鈴木 忠雄

秋田県民俗芸能協会功労者表彰(平成15年)

大川 正

秋田県民俗芸能協会功労者表彰(令和3年)
第60回秋田市文化団体連盟章(令和4年)

明珍 彰

第54回秋田県芸術文化章(令和4年)

相楽 裕

秋田県民俗芸能協会功労者表彰(令和5年)
第63回秋田市文化団体連盟章(令和7年)

北島 恵

秋田県民俗芸能協会功労者表彰(令和7年)

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